ヤフチケ/Yahoo!チケット(ヤフーチケット)とは|パスマも運営

ヤフチケ/Yahoo!チケット(ヤフーチケット)とは|パスマも運営

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ヤフーチケットの概要

ヤフーチケットは、ご存知Yahoo!Japanの中にあるチケット販売サービス。運営元は、ヤフージャパンとエイベックスの合弁会社であるパスレボ株式会社であったが、2020年10月1日からエイベックス・デジタル株式会社に変更された。正式名称はYahoo!チケットだが、ヤフーチケットと書かれることが多い。略称はヤフチケで、公式サイトでも自称されている。

現在のところ、アプリは無く、Web版「Yahoo!チケット」 のみとなる。

チケットの一次流通と、チケットマッチングという仕組みでの公式リセール、一般ユーザーでもチケットを販売出来るPassMarketの機能がある。

チケットの取り扱い数は決して多くは無く、検索システムも使いやすいわけではないが、Yahooプレミアム会員だといくつかの特典が受けられるという仕組みがある。

東方神起BTSTWICEなど韓流アーティストには比較的強い。

Yahoo!チケット・公式サイト

最近ではダイナミックプライシングに力を入れており、2018年7月にアメリカのアクセス・グループと提携し、AIによって個別の座席の販売価格を変動させる仕組みを提供している。

グループ会社でもある、プロ野球球球団の福岡ソフトバンクホークスで、16年シーズンからダイナミックプライシングの導入実験を行ってきている。

日本初の全席ダイナミックプライシングの音楽イベント「Yahoo!チケット EXPERIENCE VOL.1」を2019年11月21日(木)から24(日)の4日間、千葉幕張メッセイベントホールで開催した。同イベントには、大塚愛ゆず森高千里SILENT SIRENももいろクローバーZHYDEなどが出演した。

また、2019年12月31日(火)に東京国立代々木競技場第一体育館で行われた浜崎あゆみのライブでも単独ライブでは日本初の事例としてダイナミックプライシングを導入している。

コロナ以降は、PassMarketをオンライン講座のチケット販売ツールとして活用している面が見られ、Zoomで実施されるオンラインセミナー、ヨガ講座などのチケットが販売されている。

今後の動向としては、

  • Paypay内からの購入が可能になるか
  • LINEチケットとの統合があるのか

などが注目される。

ヤフーチケットの使い方

登録/ログイン

Yahoo!Japanとは別サービス扱いなのか、別途会員登録が必要になる。また、YahooIDも必要になる。

新規登録自体はやや面倒だが、登録以後はヤフーにログインすればそのままヤフーチケットも使えるようになる点は便利だ。

新規登録の流れ

  1. Yahoo! JAPAN IDへログイン
  2. 利用規約の同意と登録確認メール
  3. 個人情報の入力
Yahoo!チケット・新規登録画面

手数料

ヤフーチケットの手数料が明記されていないが、公演ごとにサービス手数料が設定されている場合がある。

この事例では550円(消費税込み)/枚となっているが、都度確認する必要があるだろう。

Yahoo!チケット・サービス手数料

その他に、発券手数料と支払手数料が発生する。

ヤフーチケットの手数料構成
システム手数料 公演毎に異なる
先行サービス料 ¥0
決済手数料 クレカ等 ¥0
コンビニ、ATM、ネットバンキング(ペイジー) ¥220(5万円以上は¥440)
発券手数料 コンビニ発券 ¥110
配送 ¥880
電子チケット 公演毎に異なる
### 支払い

ヤフーチケットの支払い方法は、以下の4つのパターンがあり、コンビニ支払いとPay-easyを使う場合には、手数料が掛かるので注意が必要だ。

  1. Yahoo!ウォレット
    • 手数料無料で利用可能
  2. クレジットカード
    • 手数料無料で利用可能
    • デビットカード・プリペイドカードも対応している
    • VISA・MASTER・JCBが利用出来る
  3. コンビニ
    • 手数料は、各社共通で下記のようになる
      • 5万円未満 220円
      • 5万円以上 440円
    • 対応してるコンビニは、セブン-イレブン、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキ、ファミリーマート
  4. Pay-easy
    • 銀行ATMやネットバンキングからの支払いが出来る
    • 手数料は、各社共通で下記のようになる
      • 5万円未満 220円
      • 5万円以上 440円

キャンセル

基本的に、申し込み後のキャンセルは出来ないので注意が必要だ。

発券

  1. セブン-イレブン店頭発券
    • 店頭発券手数料 110円
    • システム利用料 220円
  2. ファミリーマート店頭発券
    • 店頭発券手数料 110円
    • システム利用料 220円
  3. 配送
    • 配送料 880円
    • 日本郵便「簡易書留」
  4. 電子チケット
    • 公演ごと異なる

電子チケット(eチケット)の分配・譲渡

譲渡は出来ず、分配出来るかどうかは公演次第となっている。

また、電子チケットは、マイページから表示させなければならず、印刷・PDFなどでは利用出来ない。

ヤフーチケットの特徴

ヤフーチケットの強みとして他に挙げられるのが、Yahoo!Japanが運営する他のサービスとの連携だ。

1. Yahoo!チケットプラス

Yahoo!プレミアム会員に登録していると無料、未登録の場合は月額350円(税抜)かかる有料会員サービス。ただ、2020年3月でYahoo!プレミアム会員向け無料提供が終了する予定になっている。

Yahoo!チケットプラスには、会員限定の先行販売に参加出来るという特典がある。逆に言えば、他の特徴は無いので、必要な月にだけ加入するという運用でも問題ないかもしれない。

2. チケットマッチング

いわゆる公式リセールの仕組み。いけなくなったチケットを販売価格で他の人に譲渡出来る。他の公式リセールと同様に電子チケットのみ対応している。

チケットマッチング自体には手数料が掛からないのが特徴。

利用の際には、

  • 出品時:Yahoo! JAPAN ID、SMS認証用電話番号、Yahoo!ウォレット登録用受取口座
  • 購入時:Yahoo! JAPAN ID、クレジットカード(他の決済方法は無い) が必要となる。

また出品手続きの際には、チケット申込時のメールアドレスと注文番号を使って照合する作業が必要になる。

Yahoo!チケットのマッチングでの照合画面

3. PassMarket(パスマーケット/パスマ)

PassMarket(パスマーケット)の公式サイト

誰でも電子チケットを販売出来るサービス。無料チケットの場合は、初期費用や決済手数料などの手数料が掛からない。

ただし、有料チケットの場合は3.24%の決済手数料が必要になる。(主催者側の販売価格に含まれる)購入時の決済にはYahoo!ウォレットを使う。

いわゆる、イベント管理ツールに分類されるが、他のツールと比較しても手数料は最安値になっている。

参考: イベント管理・チケット販売ツール比較|最安値を検証

購入者側にはWeb版「PassMarket(パスマーケット)」だけが用意されており、アプリ版は無い。

2014年6月からサービスを開始しており、実は、ヤフーチケットよりも歴史が古い。

主催者アプリ「PassMarket for Organizer」がiOSAndroidで用意されており、入場確認もQRコードで出来る。

主催者側から見ると、Peatix、EventRegist、livepocketなどの他のサービスと比べると、3.24%の手数料だけというのはかなり安い。ただ、振込手数料が¥3,500と高額なので、この点だけ注意が必要。

出品したチケットは、ヤフーチケットにも掲載される。現在は、撮影会などのイベントやが多く掲載されている。

領収書

PassMarket上で領収書の発行機能は無い為、必要な場合は、主催者に個別に用意してもらう必要がある。

キャンセル

PassMarketのチケットがキャンセルが出来るかどうかは、主催者側の設定による。抽選チケットもキャンセルは可能。

ただし、支払いがクレジットカードの場合に限り、コンビニ支払いを選択している場合にはキャンセルが出来ない。

キャンセル処理は購入者側では行えない為、主催者に連絡を取りキャンセル処理をしてもらう必要がある。

キャンセルを行った際には、手数料は発生せず、主催者側にも購入者側にも負担は無い。

ヤフーチケットの運営会社

ヤフーチケットの運営会社はパスレボ株式会社であったが、2020年10月1日からエイベックス・デジタル株式会社に変更された。

パスレボ株式会社は正式発表は無いが、HPもなくなっており、グループ会社の健康保険組合では解散とされている。

沿革

2016年5月の設立時点では、ヤフー株式会社が51.0%、エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ株式会社(現エイベックス・エンタテインメント株式会社)が49.0%の合弁で設立されている。

その後、2018年9月にAXS GROUP LLC社との業務提携を気に資本提携も行ったと推測され、現在の株主構成は不明。

2016年10月にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とパートナー契約を締結。2017年8月にULTRA JAPANへチケット公式リセールを導入するなどの実績がある。

2019年8月には、B.LEAGUEのチケットサイト、ファンクラブクラブサイトの開発・運用の委託を受けている。

直近の動きとしては、2020年2月株式会社KADOKAWAの情報メディア「ウォーカープラス」との提携がある。

会社概要

  • 会社名 : パスレボ株式会社
  • 本社所在地 : 東京都千代田区紀尾井町1-3
  • 代表取締役社長 : 宅間 弘治
  • 代表取締役副社長 : 林田 清治
  • 取締役 : 岡村 篤治
  • 取締役 : 津留崎 耕平
  • 取締役 : 永瀬 良一
  • 監査役 : 澄谷 晃
  • 監査役 : 吉村 克則
  • 社員数 : 53名
  • 主な事業内容 : チケット販売サービス 等
  • 資本金 : 4億9千万円
  • 設立年月日 : 平成28年5月16日
  • 決算期 : 3月31日
  • 株主構成 : ヤフー株式会社、エイベックス・エンタテインメント株式会社、AXS GROUP LLC
  • お問い合わせ先 : CONTACT|パスレボ株式会社

ヤフーチケットのまとめ

ヤフーチケットは、デメリットとして、

  • チケット数が少ない
  • 検索機能や一部機能が使いにくい

という点がある。

メリットとしては、

  • 主催者側の手数料が安い(業界最安値)
  • PassMarketという個人がイベントチケットを販売出来るサービスがある(こちらも手数料が業界最安値)

という点が挙げられる。

Yahoo!Japanが運営していて、機能は一通り揃っており、手数料が安い!となるとサービス自体は面白い。

運営会社のパスレボ株式会社はダイナミックプライシングにかなり力を入れており、実は日本で現状1番事例を持っている、という特徴もある。

とりあえず、使うことはあまり無いかもしれないが、まずは名前だけでも覚えておくといいかもしれない。

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チケフェス編集部です。チケットサイトの使い方、業界情報、関連ニュース、最新情報なども発信していきます。 Twitterは @ticketfes です。中の人の趣味が偏っており、時折、メロコアやジャズロックについての記事も書いています。
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