チケット流通センター(チケ流)とは|運営20年の老舗サイト

チケット流通センター(チケ流)とは|運営20年の老舗サイト

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チケット流通センター(チケ流)とは

通称、チケ流。1999年にサービススタートのこの業界に限らず、現存するWebサービスとしてはかなりの老舗である。チケット二次流通サービス・リセールサービス。Web版「チケット流通センター」iOSアプリ版Androidアプリ版がある。いわゆる、チケット売買サイト、チケット転売サイトとも呼ばれるWebサービス。チケットストリートチケジャムが競合に当たる。運営会社は株式会社ウェイブダッシュ。累計500万件の取引が成立している。

利用に際しては、チケット情報は基本的にユーザーが入力する仕組みになっており、公開情報が間違っている箇所が少なからずある点には注意が必要になる。

2020年3月12日からプロ野球西武ライオンズの公式チケットリセールサービスの運営を担っている。

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手数料

チケ流の手数料構成は、他のチケスト・チケジャムと比較すると独特のものになっている。販売側の手数料が他の2社は無料だが(但し、出金手数料が掛かる為、実質定額での課金がされている)、チケ流の場合は料率になっている。つまり、売り手として考えた時には、特に高額のチケットを販売しようと考えた場合には、最も割高になる選択肢だと言える。

ただ、他で発生する振込手数料はチケ流では掛からない。

チケ流・売り手の手数料

取引成立時、チケット代金に応じて下記の仲介手数料が発生する
¥500 - ¥3,000 ¥297(税込)
¥3,001 - ¥8,000 ¥836(税込)
¥8,000 以上 10.45%(税込)

参考:チケットを譲渡したいとき:販売手数料の比較と注意点

一方で、購入者側からすると、5,100円以上の場合は、チケ流が最も手数料が安くなっている。3万円を超えるようなチケットになると、他の2社の半額以下の手数料になる場合もある。

チケ流・買い手の手数料

取引成立時、チケット代金に応じて下記の事務手数料が発生する
¥500 - ¥3,000 ¥297(税込)
¥3,001 - ¥10,000 ¥440(税込)
¥10,001 - ¥30,000 ¥770(税込)
¥30,000 以上 3.30%(税込)

参考:チケットを買いたいとき:購入手数料比較と注意点

なので、全体としては、購入者側寄りの手数料構成になっているとも言える。

キャンセル料

チケット売価の20%となっている。後述するように、この手数料を巡ってユーザーとのトラブルが過去に多発していた。

本人確認

チケットを出品する場合には、登録した住所に対して、確認用の郵便が発送される。更に出金する場合には、本人限定受取郵便の受け取りが必要になる。

いわゆる本人確認のプロセスとしては、金融機関並のプロセスを採用しており、他の2社と比較しても最も厳格にコストをかけていると言える。

本人確認には、郵便を受け取る際に対面で身分証の提示が必要になります。恐らく、ここで確認された名前と銀行口座の名義が一致しない場合には売上金が振込されないプロセスになっていると推察される。

現在の日本の状況を考えると、各省庁含めて、文句のつけようの無い体制になっている。

チケット流通センターが本人確認にeKYCを導入開始

2020年6月からチケット流通センターの本人確認はeKYCによってされる事になりました。こちらは、主に金融機関や古物商など、特定の業種で法的に本人確認が必要とされる事業者が導入することが多い手法だ。

LINE Payやメルペイなどで導入されているのが代表例で、過去の郵送による本人確認と比較するとコスト圧縮のメリット。ユーザーにとっても当日中に本人確認が出来るのでメリットは大きい。

参考:チケット転売サイトでの本人確認の状況

支払い方法

支払い方法は下記に対応している。いずれの場合にも、購入側の個人情報は、販売側には伝わらない。

  1. クレジットカード支払い
    • VISA
    • MASTER
    • JCB
  2. コンビニ支払い
    • ローソン
    • ファミリーマート
    • ミニストップ
    • デイリーヤマザキ
    • セイコーマート
  3. PayPal支払い
  4. インターネット振込(ネットバンキング)
  5. ペイジー(Pay-easy)対応ATM振込

連絡ボード

売買成立後は、連絡ボートでのやり取りが出来る。

アップロードできる画像のファイル形式はJPEG、PNG、GIFで、サイズ容量は10.0MBまでとなっているので、スマホで扱う画像であれば問題無くやり取りが出来る。

発送

発送は下記のような手段がある。

  • 通常発送
  • 安心発送(あんしん配送サービス)
  • 手渡し
  • 電子チケット

あんしん配送サービスは、825円掛かるが、チケ流経由で発送が出来る為、買い手・売り手双方の住所が相手に伝わらない。

ただ、

  1. 発送期限が買い手からの入金がチケット流通センターで確認できた日から2日以内
  2. 発送方法が書留/簡易書留/ゆうパック/レターパックプラス/宅配便のいずれか
  3. 梱包が折り曲げ防止の厚紙+水濡れ防止のビニール+中身が透けない封筒

といった細かい規定があり、これを守らないと入金もされないというルールがある。

追加料金、最初の送料、手間などを考えると、かなり負担が大きいサービスでもある。

チケット流通センター 取引専用封筒

チケ流のオリジナルな取り組みとして、取引専用封筒がある。

参考:チケット流通センター 取引専用封筒について

封筒の表面にミシン目で開けられる窓があり、窓を開けると更に透明フィルムがあるという設計になっている。買い手や売り手間でのトラブルを防ぐ為の取り組みである。

値段は税込で1セット(5枚入)495円からとなっている。

チケエク(在庫保証)チケット

これもチケ流のオリジナルの取り組みだ。正式名称は、チケ流エクスプレスという。これは、売り手が、チケットの在庫を保証する出品方法である。

チケット転売で、購入側に発生するリスクとして、

複数で出品していた場合、購入が確定していても、売り手がより高い買い手が見つかった場合に、別の人に販売されてしまう。

といったケースがある。在庫保証によりこれを防ぐことが出来る。

逆に、販売側としては、購入希望者が、別の安いチケットを見つけた場合に、入金せずに放置してしまうケースがある。チケエクではこれを防ぐ為に、購入者は購入後、30分以内の入金が必要とされている。

別のメリットとしては、この組み合わせにより、開演1時間前までの取引を可能としていてる点がある。

スタンプとクーポン

スタンプが20個貯まると、500円分のクーポンと交換出来るという仕組みがある。これもチケ流オリジナルの仕組みである。

売り手の方は取引完了後、送金終了まで至ると通常取引で2個、チケエク取引で4個が貯まる。買い手の方は、取引完了で1個である。

尚、新規会員登録で、12個が最初にもらえる。

貯まったクーポンは売買どちらの際にも利用可能だ。

レジャーチケット

C2Cでは無いが、アソビューとの提携により、レジャーチケットの取り扱いを2020年7月から開始している。

安全性

詐欺

本人確認の箇所でも説明した通りに、体制としては、最も犯罪防止に力を入れている。

通報・トラブル

何かトラブルがあった場合には、問い合わせフォームから連絡することが出来る。

評判・口コミ

現在はそのような事は無いようだが、以前はキャンセル料での運営側とのトラブルがかなり多発していた。

オンライン上での評価は、「可もなく不可もなく」といったところになる。

口コミには下記のようなものがあり、仕組みとして、詐欺防止には一定の効果があるがそれ以外のトラブルが起こった場合には対処が難しくなるケースがあるようだ。

特に公演日直前の取引にはトラブルが多い傾向があり、注意が必要だ。

  • 私がチケット流通センターを利用したのは、相手の方と直接やり取りをしなくてもチケットが売れると知ったからです。ライブのチケットが1枚余ってしまったのでどうにかして売りたいと考えていましたが、チケット流通センターに出品したらすぐに売ることが出来て助かりました。
  • オークションとは違って、センターが仲介してくれているので、相手が詐欺ということがないので安心して取引できます。チケットの取り扱いの場合は詐欺等心配なこともあるかと思いますが、こちらだったら、それは大丈夫です。
  • 出品者が同時入場と記載してあったのに郵送すると言ってきたので、キャンセルを申し出たのですが入金後のキャンセルは出来ないとの一点張りで、チケットを受け取ってないにもかかわらず出品者に支払いをした旨の通知が来ました。
  • 直接出品者とつながるメッセージ欄等が一切なく、いちいちカスタマーセンターへ問合せする形式でしか連絡が出来ません!しかもセンターの対応が非常に遅い上に的外れで、憤慨しました。
  • 先日、公演5日前にチケットが購入されて取引しました。購入者の方の住所が分からず聞くと住所を書かれましたがチケット流通センターへと書かれていたので、自宅に送るか確認しても連絡がなく、遅れないようにレターパックでチケット流通センターに発送しました。チケット流通センターから発送されていると思ったら、1日発送が遅れて当日の公演に間に合いませんでした。間に合うのに前日に発送するなんて、何故止めていたのかも分かりません。更にビックリしたのは、私が誤送したことにされて3万円支払いを止められました
  • ライブ2日前に、買い手自身がコンビニでチケットを発券するのでは、ライブに間に合わないかもしれないと言う…訳のわからない理由です。10日前の郵送でなければ間に合わないと…。そして、取り引き不成立で、売り手の私にキャンセル料20%の振込み請求がきました。

運営会社

会社概要

  • 社名 : 株式会社ウェイブダッシュ( 英文名:Wavedash Co., Ltd. )
  • 住所 : 〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-2-6 東京倶楽部ビルディング11階
  • 代表者 : 河野由紀
  • 電話番号 : 03-4330-9000
  • E-mail : info@ticket.co.jp

株式会社ウェイブダッシュはチケット流通センター以外にも複数のウェブサイトを運営しており、

などがある。

生活ガイド.comは元々2006年にSBIホールディングスと合併したSBIパートナーズ(旧・文化放送ブレーン)が運営していたものであり、リガイドは元SBI不動産ガイドとして、SBIホールディングスが2006年に立ち上げたものである。

ムスビーもSBIホールディングスが2006年に旧・ほしいもの流通センターからリニューアルされたもので、元々は、チケット流通センターとして、商品全般の売買サイトを志向したものであった。現在は中古携帯電話に特化している。

チケット流通センターの歴史

本来は、ウェイブダッシュ社の概要を簡潔にまとめるべきであるが、オンライン上にも記録が少なくなっている為、歴史をまとめておく。元々は、SBIホールディングスの関連会社であった、ファイナンス・オール株式会社の一事業として1999年にスタートしたのが、「チケット流通センター」だと考えられる。

その後、2003年9月ファイナンス・オール株式会社が大阪ヘラクレスに上場。2006年3月にファイナンス・オール株式会社がSBIホールディングスに吸収合併されるのをきっかけに、「チケット流通センター」もSBIホールディングス管轄となる。

その後、2006年6月に東証マザーズに上場した株式会社リビングコーポレーションを2007年9月にSBIホールディングスがTOB。2009年7月にリビングコーポレーションの商号をSBIライフリビング変更する。

SBIライフリビングが誕生するタイミング前後から、「チケット流通センター」もSBIホールディングスからSBIライフリビング管轄となっている。

その後、2015年2月SBIライフリビングが、アドバンテッジ パートナーズ傘下の株式会社LLホールディングスの子会社となる。2015年5月には上場廃止。株式会社LLホールディングスの完全子会社となる。2016年2月に不動産事業を会社分割により株式会社LLコーポレーションに承継し、株式会社ウェイブダッシュへ商号変更。インターネットサイト運営会社となる。

これにより、チケット流通センターは現在の経営体制である、株式会社ウェイブダッシュの元、現在まで運営されている。

参考:Wikipedia

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チケフェス編集部です。チケットサイトの使い方、業界情報、関連ニュース、最新情報なども発信していきます。 Twitterは @ticketfes です。中の人の趣味が偏っており、時折、メロコアやジャズロックについての記事も書いています。
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